立甲は肩甲骨を立てる技術で、多くのスポーツ選手やトレーナーに注目されています。
しかし、そのメリットばかりが強調される中で、立甲にはデメリットも存在します。
この記事では、立甲に関する基本的な説明から、そのデメリット、そして効果的な取り入れ方について詳しく解説します。
立甲を正しく理解し、運動パフォーマンスを向上させるための知識を深めるために、ぜひ最後までご覧ください。
- 立甲の基本的な概念と意義
- 立甲のデメリットと注意点
- 立甲の効果的な取り入れ方
- 立甲を運動に活かす方法
立甲とは
立甲は肩甲骨を立てるということで、「甲腕一致」とも呼ばれることがあります。
現在、立甲にはさまざまな解釈がありますが、一般的には肩甲骨が肋骨から離れて立ち上がった状態を指します。
スポーツのパフォーマンスを向上させるために、立甲は重要な理論のひとつです。
立甲が上手くなるといろいろな運動がうまくなるのだ
上半身を使う野球だけでなく、サッカーや陸上競技でも、重要なトレーニングとなっています。
立甲のデメリットとは
立甲のメリットは様々ありますが、立甲のデメリットはあまり聞いたことがないのではないでしょうか。
実際に立甲を行う上でのデメリットについて詳しく解説していきます。
立甲が目的になってしまう
立甲は肩甲骨が立ち上がるので、とても目立ちます。このため、運動のスキルを向上させたい人や新しいことを習得したい人にとって、非常に魅力的な方法です。
さらに、立甲を行うことでパフォーマンスが向上するといった書籍や記事も多く見られるため、興味を持つのも自然なことです。
確かに、立甲を実践することでパフォーマンスが向上する利点はあります。
しかし、多くの人が肩甲骨を立てるというパフォーマンス自体に目が行ってしまい、その内容について考えていないことがあります。
立甲ができることを最終的な目標にはしてはいけない
立甲はその機能や目的を理解して行わないと、期待したほどの効果は得られません。
立甲の機能を引き出すようにするのですわ
立甲ができても、単に肩甲骨が柔らかくなり立ち上がるだけで終わってしまう可能性もあります。
多くの人にとって立甲は目標となっていますが、これはあくまでも手段の一つに過ぎません。
立甲の本質を理解し、その仕組みを活用するという意識を持つことが重要です。
立甲も活用するという意識が大切なのだ!
立甲だけでは意味がない
立甲ができることは肩甲骨周りが柔軟である証拠ですが、その動きを実際の競技で活かさなければ意味がありません。
つまり、腕や肩の構造や動きを理解し、それを機能的な運動に変えることが必要です。
また、立甲の動作だけでなく、その腕や脚の使い方を競技で活用できるように練習する必要があります。
立甲を実際の競技に応用しないといけないのだ……
これは立甲ができるようになるよりも難しく、時間がかかる場合があります。そのため、根気強く、地道に取り組む姿勢が重要です。
立甲の意味とは
立甲の意味は、肩甲骨周りの筋肉を柔軟にするだけでなく、肩甲骨と上腕骨を一致させ、肩甲骨あるいは骨盤の動きを引き出すことにあります。
肩関節や肘を固定して手を動かすと、動きは連動しませんが、上腕骨と肩甲骨を一致させて動きに制限をかけることで、肩甲骨や骨盤から運動をしないといけない状態になります。
そうなることで、肩甲骨や骨盤からの体幹部からの強い力を腕や脚に出せるようになります。
立甲を使いこなすことでパワーが出るのですわ♪
したがって、立甲では肩甲骨を立てることはもちろん、肩甲骨で支える意識を持つことや肩甲骨で腕を操作するような意識を持つことが大切なのです。
骨盤と肩甲骨をしっかりと安定させることで、体幹のブレも同時に減らすことができます。
体幹が不安定だと力が分散してしまうため、体幹をある程度固定して使うことが大切です。
立甲により体を固定して使いながら肩甲骨や骨盤から力を出す
立甲を行う時の注意点
肩甲骨を確定する
肩甲骨を安定させることは、立甲のために非常に重要です。
肩甲骨を安定させるには、腕と肩甲骨を一直線にして、必要な部分を固定し、不要な力は抜くことが大切です。
特に前鋸筋が重要で、肩甲骨の下部を意識してそこに負荷をかけるようにします。
立甲の時に腕を一直線にして前鋸筋で確定することが大切
さらに、肘の力を抜いて腕をまっすぐにし、腕の骨に体重を乗せるようにすると、肩甲骨が自然に立ちやすくなります。
これにより、余計な力みが取れ、トレーニングの効果も向上します。
四肢を関連付ける
立甲では、肩甲骨と骨盤を結びつけることが重要です。肩甲骨と骨盤をつなげることで、体幹から効果的に力を発揮できるようになります。
骨盤は仙骨、尾骨、および左右の寛骨などから構成されていますが、四足では特に腸骨が重要です。
腸骨と肩甲骨を連動させるのですわ
四足の際には、左右の腸骨を左右の肩甲骨とつなげる意識を持ちましょう。
つなぎ方にはクロスさせる方法とまっすぐつなぐ方法がありますが、最初はまっすぐつなぐことを意識してください。
- 肩甲骨を斜めにつなぐ
- 肩甲骨を直線につなぐ
そうすることで、体幹部の確定する感覚も同時に得ることができます。
また、骨盤を立てる感覚を持つことも大切です。この感覚を持つことで、骨盤と肩甲骨が一体感を持って動かせるようになり、つながりやすくなります。
立甲と同じ感じで骨盤も立てるのだ!
立甲を使いこなしている人とは
社交ダンスの選手を例にとると、チャンピオンのミルコ・ゴッゾーリがその典型です。
動画はタンゴという種目ですが、動きを見ると、腕が肩甲骨と一体化しており、まさに立甲そのものです。
肩甲骨から上は力まずに安定しているのがわかります。
動画では甲腕一致しているのがよく分かる
また、素早い動きをする瞬間でも肩甲骨の下の筋肉は柔らかく保たれており、ホールドを維持したまま上半身を自在に動かすことができます。
このように立甲を取り入れることで、社交ダンスでは上半身が美しく見え、素早く安定した動きが可能になるのです。
立甲を運動に取り入れるには
立甲を運動に取り入れるには、腕振りをすると良いでしょう。腕振りが上手くなると、四足動物の動きの要素が加わり、立甲も上達するからです。
四足動物の動きの要素が加わることで、肩甲骨と骨盤が連動します。また、立甲が上達すると腕振りも改善され、一石二鳥の効果があります。
腕振りが運動の根本的な部分につながるのだ
腕振りのポイントは、肩甲骨と上腕骨を一致させた状態で、肩に力を入れずに腕を振るようにすることです。
これにより、肩甲骨から腕に力がスムーズに伝わるようになります。
さらに、体幹部をグラつかせないようにすると肩甲骨と腸骨の関係性が良くなるため意識するとよいでしょう。
記事のまとめ
記事をまとめます。
- 立甲とは肩甲骨を立てることである
- 立甲は甲腕一致とも呼ばれる
- 肩甲骨が肋骨から離れ立ち上がった状態を指す
- スポーツパフォーマンス向上に重要である
- 立甲が上手くなると運動が向上する
- 上半身を使うスポーツで重要なトレーニングである
- 立甲のデメリットはあまり知られていない
- 立甲が目的になると本質を見失う
- 立甲だけでは運動効果が期待できない
- 立甲を競技に活かすには時間がかかる
- 肩甲骨と上腕骨を一致させることが重要である
- 肩甲骨を安定させるには前鋸筋が重要である
- 腕振りが立甲の上達に役立つ
- 肩甲骨と骨盤の連動が必要である
- 肩甲骨と腸骨をつなぐ意識が重要である
- 肘の力を抜いて腕を使うことが必要である
- 体幹を安定させることで力の分散を防ぐ
- 肩甲骨を固定して不要な力を抜くことが大切である
- 骨盤を立てる感覚が重要である
- 肩甲骨で支え、操作する意識が必要である
立甲はスポーツパフォーマンスを向上させるための有用な技術ですが、そのメリットだけでなくデメリットも理解しておくことが重要です。
立甲を正しく実践し、その効果を最大限に引き出すためには、肩甲骨と骨盤の連動や正しいフォームを意識することが欠かせません。
立甲のデメリットを克服し、運動に効果的に取り入れることで、より高いレベルのパフォーマンスを目指しましょう。
この記事が、立甲の本質を理解し、正しく活用するための一助となれば幸いです。