社交ダンスの世界において、理想のパートナーとの出会いは、ダンサーとしての成長はもちろん、ダンスの楽しさを深く味わうために不可欠です。
そこで重要となるのが「踊り合わせ」です。
踊り合わせは、文字通り相手と一緒に踊ることで相性を確認し、互いの技術や性格を理解する貴重な機会です。
しかし、ただ単に踊るだけでは、価値を十分に引き出すことはできません。準備と心構えが大切です。
この記事ではこれから「踊り合わせ」を控えたダンサーに向けて、必要なことを詳細に解説していきます。
理想のパートナーとの踊り合わせを成功させ、社交ダンスの世界をより深く、楽しく探求しましょう。
- 踊り合わせの目的と重要性について理解できる
- 踊り合わせの前に準備しておくべき事項が明確になる
- 成功的な踊り合わせを行うための具体的なステップと注意点がわかる
- 踊り合わせ後の適切な対応方法を把握できる
社交ダンスの踊り合わせとは?
踊り合わせとは相手とのダンスの相性を確認するために実際に踊ることを言います。「お見合い」とも言ったりもします。
踊り合わせはパートナーを探している人にとっては非常に重要です。
なぜなら相手がどのような人なのかやダンスの技術を確認できる絶好の機会となるからです。
一回の踊り合わせで相手をすべて理解するのは難しいため、できれば数回にわたって行うのが良いでしょう。
これにより、長期的に良好な関係を築くための第一歩を踏み出すことができるのです。
とても緊張するけどがんばるのだ!
社交ダンス踊り合わせ前の準備
踊り合わせの前にある程度決めておいたほうが良いことがあります。
これを決めておかないと、踊り合わせの際にスムーズにいかず苦労してしまうので、考えてから踊り合わせに臨みましょう。
- 決めるべきこと
- 場所選び
- 個人情報の管理
- 簡単なルーティンの準備
- 理想のパートナー像
決めるべきこと
社交ダンスをやっていく中で以下のことをあらかじめ決めておくことで、パートナーが決定してからのドラブルが少なくなります。
せっかく苦労して相手を見つけたとしても「こんなはずじゃなかったのに……」と後悔するのは非常にもったいないことです。
自分の価値観を整理する良い機会ともなるので是非考えてみましょう。
準備はとても大切なのだ!
目標
競技会をメインにするのかあるいは楽しみながらダンスをするのかはとても重要です。
どちらを目標にするかで練習頻度やどれくらいの熱量で取り組むかなど大きく方針が変わってくるからです。
また、練習をきちんとしてから競技会に参加するのかや試合にたくさん出て経験を積みたいなど様々な意見があります。
少なくとも競技会に興味があるかどうかは決めておくのですわ
どれも良い意見ですので互いに意見のすり合わせをしましょう。
練習場所・練習頻度
相手が県外に住んでいることもよくあります。そのため練習場所や練習頻度はよく考える必要があります。
週一回でも行きにくい場所に行くのはとても大変です。
互いに負担にならない程度の距離と場所を選ぶようにしましょう。
都内だと「池袋IDC」か「富士学院」なのだ
先生ついて
自分が習っている先生に習うのかあるいは相手の先生に習うのかも大切です。
社交ダンスの世界ではなぜかリーダー側の先生に習うというのが一般的です。
誰しも自分の習っている先生に習いたいと思いますが、そうもいかないこともあるのです。
公平にするためまた新しい先生に習い始めるのも良い選択肢かもしれません。
自分たちがどう社交ダンスをやっていきたいかで方針は変わってくるためもう一度考えてみましょう。
女性では自分の先生に習えないこともよくあるのだ……
費用
社交ダンスをやるうえで避けては通れない問題です。自分の予算を考えて相談するようにしましょう。
基本的にはトラブルにならないように均等に費用を負担するのをおすすめします。
また、どの先生習うのかや競技会にどれくらいに参加するかなどは費用の中でも重要なポイントです。
場所選び
踊り合わせの場所は「練習場」や互いに習っている「社交ダンス教室」のどちらかにしましょう。
基本的に他の場所でも問題はありませんが、万が一なにかがあるかもしれません。また、施設の充実さの面でも劣るためおすすめはしません。
人が多いところで踊り合わせるのがおすすめですわ
練習場のメリットはフロアが広いためスペースを気にせず踊り合わせできます。
周りにたくさん人もいるので緊張しますが、相手の社交ダンス教室に行くよりかはハードルが低いでしょう。
社交ダンス教室の場合は先生がいらっしゃるためその場でアドバイスをくれたりします。
面倒見の良い先生がいるなら初対面同士の間をうまく取り持ってもくれるでしょう。
ぼくは習っている社交ダンスで踊り合わせをしたのだ
個人情報の管理
基本的に踊り合わせの際はメールでのやり取りになります。
場合によってはLINEなどを使う場合もありますが、個人情報ですので信頼して良いと判断できるまではなるべく個人情報を提示しないようにしましょう。
私自身もフリーアドレスを作成しやり取りしましたが、全く問題ありませんでした。
そのため、あらかじめ踊り合わせ用にフリーメールアドレスを作成するようにしましょう。
個人情報の取扱には十分注意すること
ルーティンを準備する
まず、ルーティンとはステップの組み合わせのことです。踊り合わせではこのルーティンを準備することをおすすめします。
自分で考えられない場合は習っている先生に作ってもらうとよいでしょう。簡単に踊り合わせをするのであれば数種目もあれば十分です。
先生に作ってもらうと良いものができておすすめですわ
また、ルーティンは簡単なものにしてもらうとよいでしょう。
大学生やある程度社交ダンスを習っている人であれば、競技会で使うような複雑なルーティンをその場でこなしてしまう人もいますが、多くはそこまでできないためです。
簡単なルーティンでも相手レベルはかなり分かりますし、むしろ本当に上手い人ほど簡単なルーティンにすごく差が出るものです。
理想のパートナー像
基本的に相手に何かを求めるのはよくありませんが、パートナーに最低限ココだけは抑えたいポイントを考えておきましょう。
具体的には「ダンス技術上手だけど性格がキツく人」あるいは「ダンス技術は下手だけど仲良くできる人」が良いかは決めておいたほうが良いでしょう。
性格がキツくてもダンスの技術が上手ければ問題ないと腹を決めてパートナーを選べる人には問題ないですが、やはりそれだとなかなか長続きはしないものです。
筆者も最終的にこの部分をきちんと考えずうまくいかなかったため、経験を是非参考にしてください。
ぼく的には技術よりも人として優しいかを重視するのを勧めるのだ
踊り合わせ際の注意点
実際の踊り合わせの時の注意点について解説していきます。お互いに始めて会うのですから良い印象で踊り合わせを終えること心がけましょう。
以下のポイントに注意することで、相手からの印象がかなり変わるので、チェックしてください。
- 清潔感を心がける
- 過度にアドバイスしない
- 相手を無理に引き止めない
- 連絡は素早く行う
清潔感を心がける
社交ダンスの踊り合わせでは、技術だけでなく、清潔感も非常に重要です。清潔感は、パートナーへの敬意とともに快適な環境を作り出す基本となります。
- 身だしなみ
- 体臭や汗の対策
- 服装
身だしなみ
まず、身だしなみに注意しましょう。
髪はきちんと整え、必要であればヘアスプレーやヘアピンで固定することで、踊っている最中に髪が乱れるのを防ぎます。また、顔と手の清潔を保ちましょう。
身だしなみは自分が思っている以上に注意するのだ
体臭や汗の対策
体臭や汗の対策は基本中の基本です。踊り合わせ前にシャワーを浴びる、デオドラント製品を使用するなどして、体臭を抑えましょう。
また、汗をかきやすい方は、タオルや替えのシャツを用意しておくと安心です。
さらに、息のにおいにも注意し、踊り合わせの前には歯を磨くか、ミントのガムやタブレットで対策をとると良いでしょう。
服装
服装についても、清潔感があるものを選びます。
汗を吸収しやすい素材の服や、動きやすいデザインのものを選ぶと、踊りやすさと見た目の清潔感の両方を確保できます。
サイズのあった服を選ぶようにするのだ
このように、清潔感を保つための準備は、踊り合わせにおいて良い印象を与えるだけでなく、お互いにとって快適な環境を作り出すためにも必要です。
日頃から清潔感を意識することで、いざという時も慌てずに済みます。
過度にアドバイスしない
踊り合わせでは、相手に対して過度なアドバイスをするのは避けましょう。
特に初対面の場合、過剰な指摘は相手を不快にさせかねません。
もちろん、お互いの技術向上のためにフィードバックすることは有益ですが、その際には相手の感情を尊重し、建設的にするのが重要です。
過度に言われるのは気持ちが良いものではないのですわ
相手を無理に引き止めない
踊り合わせ中、または終了後に相手が自分との相性に疑問を感じた場合、無理に引き止めるのは得策ではありません。
ダンスのパートナーは、お互いにとって楽しく、成長に繋がるものであるべきです。
相手が離れようとする場合、それを尊重し、感謝の意を表して踊り合わせを終えるようにしましょう。
引き止めても相手にいい印象を与えないのだ
連絡は早く行う
連絡は早く行うようにしましょう。踊り合わせが同時並行に行われている場合も少なくないからです。
相手のためにもパートナーとして合うか合わないは早めに伝えてあげましょう。
社会人として素早い連絡はマナーなのだ
踊り合わせは、ダンスパートナーとの良好な関係を築くための第一歩です。
上記のポイントを守ることで、互いにとって有意義な時間を過ごすことができるでしょう。
踊り合わせの流れ
待ち合わせは練習場か社交ダンス教室を直接指定すると良いでしょう。
練習場では自分の目印となる服の特徴をあらかじめ伝えておくとより親切です。
時間はなるべく相手に迷惑がかからないようにお昼~夕方がベストでしょう。
実際に踊り合わせをしましょう。あらかじめ考えてきたルーティンを行います。
時間は長すぎず一時間程度を目安にしましょう。
相手がリラックスできるようにコミュニケーションを心がけるのがポイントです。
互いの情報を共有しましょう。
ダンススタイルや今後どうやって取り組むかなどある程度細かく決めると良いでしょう。
しかし、質問攻めにしないように気をつけてください。
あくまでも自然なやり取りの中で色々聞くようにしてください。
お互いに感謝の意を表し、解散します。
もし時間が足りなければカフェなどで話すも良いでしょう。
たとえパートナーとしての相性が合わなかったとしても、その経験から学ぶべき点は多くあります。
最後まで礼儀正しく振る舞うことを心がけましょう。
踊り合わせ後の対応
可・否連絡は一週間以内を目処にしよう
踊り合わせ後の連絡は遅くても一週間以内にはするようにしましょう。
相手の踊り合わせの日程が詰まっている場合、こちらの返信次第でさらに踊り合わせるかなどが決まることがあるからです。
相手にも予定があるから早めに連絡するのですわ
内容は是非組んで今後一緒に踊りたいのかそれとも相手としては合わないと思ったのかをシンプルに書くようにしましょう。
長く書くよりもシンプルに的確に書くことで相手にも誠意が伝わります。
断る場合は心が痛むと思いますが、重要なのは断る行為は相手を傷つけることではなく、お互いにとって最良の選択をするための手段であるという認識を持つことです。
色々な人がいるためときにはうまくいかないこともあるくらいの認識をもって挑戦することが大切
何回か一緒に練習してみる
もし一回の踊り合わせで足りない場合は何回か一緒に練習してみることをおすすめします。
一回では相手との相性や考えていることがわからないのも当然です。
何回練習することで相手の良さや本当に組んでやってみたいと思えるようになることもよくあります。
しかし、相手が嫌がる素振りを見せたらすぐに諦めることも肝心です。
今回は縁がなかったと思って新しいパートナーを探す方向に気持ちを切り変えましょう。
ぼくも少なくとも5回は断れたのだ……
失敗を恐れずに挑戦しよう
踊り合わせは慣れないことをするため失敗がつきものです。
ステップを間違いたり、カウントを間違えたりすることは誰にでも起こりうるのです。
最初は誰でも失敗するのだ
重要なのはその失敗を次に活かすことです。根性論になってしまいますが、数をこなせば誰でもうまくなります。
最初の踊り合わせでうまくいかなくても、次の踊り合わせでは弱点を改善し、望むことできっと良いパートナーに巡り会えます。
また、断られることはよくあるという認識を持つこともとても大切です。
相手からしても上手い人と組みたいというのは当然のことで、一部の上手な人以外は断られてしいます。
初めて断られたときは相当落ち込んでしまいますが、諦めずに挑戦し続けましょう。
とにかく挑戦あるのみ!がんばるのだ!
記事のまとめ
記事のポイントをまとめます。
- 踊り合わせは相手とのダンスの相性を確認すること
- 「お見合い」に例えられることがある
- パートナー探しには最適な機会である
- 数回にわたって行うことが望ましい
- 場所選び、個人情報の管理、ルーティンの準備、理想のパートナー像を事前に決めるべき
- 競技会参加か楽しみながら踊るかの目標を設定することが重要
- 練習場所や頻度、先生の選択は重要
- 費用の負担は互いに公平にすることが望ましい
- 練習場や社交ダンス教室が踊り合わせの場所として適している
- 清潔感は踊り合わせにおいて極めて重要
- 過度にアドバイスをしないよう心がける
- 相手を無理に引き止めない
- 連絡は迅速に行う
- 踊り合わせの流れには明確なステップがある
- 踊り合わせ後の対応は迅速かつ誠実に行う
- 失敗を恐れず挑戦を続けることが重要
社交ダンスにおける踊り合わせは、ただ単にパートナーを見つけるだけではなく、お互いのダンスに対する情熱や目標を共有し、長期的な関係を築く出発点となります。
この記事を通じて、踊り合わせの準備から実施、そしてその後の対応に至るまで、成功に必要な要素を詳細に解説しました。
踊り合わせを成功させるためには、適切な準備と正しい心構えが不可欠です。また、失敗を恐れずに挑戦を続ける勇気も同様に重要です。
理想のダンスパートナーを見つけるには時には挑戦的ですが、必ず報われるものです。
この記事があなたの社交ダンスのパートナー探しにおいて、一つの指針となり、踊り合わせを通じて新たな出会いや成長の機会を提供する一助となれば幸いです。