初めて燕尾服を探す人は、自分にぴったりのサイズを求めていることでしょう。
燕尾服は社交ダンスのパフォーマンスを格段に向上させる重要なアイテムです。
「中古品」「既製品」「オーダーメイド」の選択肢があり、それぞれの方法には利点と価格帯が異なります。
この記事では、それぞれの選択肢のメリット、デメリット、価格帯について解説し、最適な燕尾服を見つけるための情報を解説していきます。
- 燕尾服の種類とそれぞれの特徴
- フルオーダー燕尾服の制作プロセスと必要な時間
- 燕尾服選びの重要ポイント
- 競技ダンスにおける燕尾服の価格相場と初心者へのアドバイス
燕尾服の種類とは
社交ダンスの燕尾服は競技会に出場するには必需品です。
燕尾服には主に「中古品」「既製品」「イージーオーダー」「フルオーダー」という4つの種類があります。
中古品
中古品の燕尾服は、初心者や予算が限られている方にとって手頃な選択肢です。
教室の先生や知り合いの人から安く購入する方法です。現在ではメルカリのようなフリマサイトでも商品が売られていたりします。
手頃な値段で変える反面、サイズがピッタリ合わない場合が多く、昔に作られたものであるならば、デザインが古いこともあります。
掘り出し物があるかもしれないですわ
既製品
既製品は新品を求める方にとって最も安く入手できる手段の一つです。
即座に利用でき、価格も比較的リーズナブルで、デザインも最近のものが多いです。
しかし、体型によってはぴったりとフィットしない場合があるため注意が必要です。
お店でまずは燕尾服を見てみるのはおすすめなのだ
イージーオーダー
イージーオーダーは製品の型を基に、若干のサイズ調整を行うことができます。
比較的短期間で、自分の体型に近い燕尾服を手に入れることが可能です。
フルオーダーに比べると値段は安いですが、細かな調整は限られてしまうのがデメリットです。
フルオーダー
フルオーダーの燕尾服は、完全にオーダーメイドで作られます。
採寸から生地選び、デザイン決定まで、すべて自分で選べるため、最も自分に合った燕尾服を作ることができます。
しかし、価格は最も高く、制作にも時間がかかることも覚悟しなければなりません。
お金と時間にゆとりがある人にとってはおすすめできます。
- 中古品・既製品はサイズがあわないことがある
- イージーオーダーやフルオーダーは価格が高いことが多い
燕尾服の一般的な価格帯
社交ダンスにかかる費用の中でも最も高いものの一つが燕尾服です。
価格帯としては中古品を購入するのかあるいは既製品の中でもオーダーメイドするのかによって値段にかなりの開きがあります。
中古品の燕尾服を購入する場合、価格相場としては「8万円前後」が一般的です。
新品の既製品の燕尾服を購入する場合、価格相場としては「15万円前後」が一般的です。
これに対し、フルオーダーの燕尾服はより高価になりがちで「25万円前後」です。
場合によってはそれ以上になることもあります。
- 中古品は8万円
- 既製品は15万円
- フルオーダーは25万円
燕尾服選びで重要なポイントとは
フィット感
燕尾服選びにおいて一番重要なポイントは体にフィットしているかどうかです。
燕尾服が体にあっているかあっていないかで社交ダンスの上手さが全く違って見えるからです。
美しいシルエットを保つためには、肩や腕の部分のフィット感に特に注意を払う必要があります。
体にぴったりと合った燕尾服は、動きやすさを保ちつつ、圧倒的なシルエットの良さが特徴で、一段上の実力に見せることすら可能なのです。
シルエットはとても重要なのですわ!
素材
昔の燕尾服はかなり厚手の生地で通気性の良くないもの少なくありませんでした。
しかし、現在の燕尾服の素材は日々進化しており、薄手で軽く、通気性が良く、ストレッチ生地になっているものが多いです。
昔と比べて素材が進化しているのだ
中にはシワになりにくい素材もあるため、長期的な保存や長時間の着用でも常にきれいな状態を保つことができます。
デザイン
デザインも見逃せないポイントの一つです。
昔の燕尾服は若干スーツのような印象がありましたが、現在の燕尾服はかなり細身に作られており、どちらかというとスポーツウェアに近いような印象です。
肩周りもより細身になっており、シルエットが綺麗に見えるように作られています。
現代的なスタイルか、伝統的なスタイルかなど、自分の好みやダンスのスタイルに合わせてデザインを選ぶことが重要です。
「フィット感」「素材」「デザイン」がとても重要である
初心者はフルオーダーを選ぶべき理由
燕尾服を初めて買おうと思っている人には「最初は中古品で十分なんじゃないか……」という人も多いと思います。
確かに、その選択理由はもっともです。しかし、筆者は初心者こそフルオーダーの燕尾服を選ぶべきだと思っています。
その理由について詳しく解説していきます。
シルエットが圧倒的によく見える
フルオーダーの燕尾服の最大のメリットはシルエットが圧倒的によく見えると言う点です。中古品や既製品ではこの部分に関しては比較にならないほどです。
これから燕尾服を買おうと思っている人の中でもホールドに関して不安をもっている人は少なくないでしょう。
初心者にとってはホールドの綺麗さは不安要素なのだ……
初心者や中級者になってもホールドを維持するのは大変な作業です。
特に競技会では一曲約90秒ホールドを維持しないといけなく、とても苦労します。
体にフィットしている燕尾服はこの部分をカバーすることができます。
自分自身のホールドに合わせて燕尾服を作るため、燕尾服自体がホールドの補助道具としての役割も果たすのです。
体にあった燕尾服にはサポーターとしての効果もある
燕尾服は買い替えしづらい買い物
よほどのお金持ちでない限り費用面に不安を抱えている人が多いはずです。
燕尾服は中古品でも8万円程度はする買い物で決して安くはない買い物です。
そのため、何回も買い替えるのはとても難しいです。
また、競技会に出ると、それぞれの体型にあった燕尾服を使っている人が多いです。
競技会ではみんな燕尾服は良いものを使っているのだ……
自分の体にあっていない燕尾服は気持ちの面やパフォーマンスの面でも見劣りしてしまう原因ともなるため、結局は新しい燕尾服を作る羽目になってしまいます。
それであるならば、最初から自分にあった燕尾服をオーダーすることで無駄な費用を発生させないようにするほうがよっぽど得策と言えるでしょう。
フルオーダーはコストと時間がかかるというデメリットがありますが、それを補うほどの価値があります。
特に、競技ダンスを本格的に行う方や、長期間にわたって燕尾服を使用する予定のある方にとって、フルオーダーは非常に合理的な選択でしょう。
僕も最初からフルオーダーでつくって満足しているのだ
フルオーダーの方法と納期
フルオーダーの方法
燕尾服をフルオーダーする際の手順について説明します。
「フルオーダーはどうやってやるのかわからない……」という人も多いです。
しかし、一見、複雑に思えるかもしれませんが、実際には非常にわかりやすいステップで進められます。
専門のテーラーやデザイナーとの相談からスタートします。
この段階で、デザイン、生地の種類、色、そして特別な要望などを詳細に決めていきます。
あなたのニーズに最も合った提案をしてくれるでしょう。
体の正確なサイズを測定します。
これはフルオーダーの最大のメリットであり、完璧なフィット感を実現するための重要なステップです。
測定は通常、複数の部位にわたって行われ、そのデータをもとに個人の体型に合わせた燕尾服が作られます。
仮縫いの段階に入ります。
これは実際の燕尾服を縫い上げる前に、採寸したデータをもとにしたモデルを試着し、フィット感や動きやすさをチェックするためのものです。
この時点で必要な調整が行われ、最終的な仕上がりに近づけていきます。
最後に、本縫いと仕上げの工程があります。
ここで、燕尾服が縫製され、細部にわたる最終調整が行われます。微調整を繰り返し、最終的には理想的な一着が手元に届けられます。
実際の納期はどれくらい
フルオーダー燕尾服を注文する際、納期と準備は計画的に進める必要があります。
一般的に数週間から数ヶ月かかることが多く、デザインや混雑具合によって製作期間が変わります。
そのため、使用する予定のイベントや競技会がある場合は、余裕を持って注文することが重要です。
納期に関してはオーダーが始まる前に、テーラーやデザイナーと詳細を話し合います。
初回の打ち合わせで大まかな納期を教えてもらえるので、その時点でスケジュールを調整しましょう。
注文する際はあらかじめ余裕を持って行うことが重要です。
燕尾服に必要な小物とは?
社交ダンスの燕尾服を注文しただけは競技会で着ることはできません。
燕尾服以外にも細々とした小物が必要です。これを揃えて初めて燕尾服として成り立つのです。
競技会でもこの小物を忘れると非常に大変な思いをしたりすることもあります。では、どのようなものが必要なのか実際に見ていきましょう。
- ・蝶ネクタイ
-
競技会では白の蝶ネクタイを着用します。様々な大きさがありますが、シルエットをよく見せるには小さいものを選ぶようにしましょう。
- ・イカ胸
-
燕尾服を着る際に作られたインナー用のシャツのことです。胸の部分に「胸当て」があるのが特徴です。
場合によっては燕尾服オーダー時に付属されているかもしれないので確認しましょう。
- ・カラー
-
襟のことをカラーと言い、社交ダンスの燕尾服では後からプラスチック製のものをつけます。
様々な幅がありますが、シルエットをよく見せるには細いものを選ぶようにしましょう。
- ・カラー止め
-
襟を止めるためのボタンです。2個でワンセットになっています。
- ・ポケットチーフ
-
山型につくられているタイプが売っているのでそれを買うと良いでしょう。
胸ポケットに差し込むだけで装着が簡単です。場合によっては燕尾服オーダー時に付属されているかもしれないので確認しましょう。
上記のものは大会でも非常に忘れやすいものとなっているので、購入する際には忘れないように注意しましょう。
メーカー選びのポイントとは
経験豊富なメーカーを選ぶことは、オーダーメイド燕尾服を仕立てる上で非常に重要です。
良いメーカーは、ただ測定して縫製するだけでなく、あなたの体型にあわせてアドバイスをくれ、理想の燕尾服を実現してくれます。
有名人が利用しているのか
質のよい燕尾服を提供しているメーカーは多くの社交ダンス競技者が利用しています。
そのため、有名なダンサーが使用している場合が多くあり、中には世界で活躍している外国人がわざわざ日本に来て製作を依頼する場合もあります。
そういった場合にはメーカーのホームページにて有名な利用者が紹介されているので参考にしましょう。
世界的なダンサーと同じメーカーを使うとンションが上がるのだ
口コミは良いのか
口コミも参考にすると良いでしょう。メーカーのホームページには載っていないかもしれませんがSNSやYouTubeなどには実際のレビューなどが載っている場合があります。
場合によってはこちらのほうが利用者の目線からレビューされているのでおすすめできるかもしれません。
他の人の経験を是非参考にしましょう。
SNSのレビューはとても参考になりますわ
予算内で作製可能か
予算内で最高のサービスを提供してくれるメーカーを選ぶことも大切です。
値段が高いからと言って必ずしも最良であるとは限りませんが、あまりにも安価なテーラーは品質に問題がある可能性があります。
価格とサービスのバランスを考慮し、自分にとって最適なメーカーを選ぶようにしましょう。
筆者のおすすめのメーカー
社交ダンスや競技ダンスにおいて、燕尾服はただの衣装ではなく、パフォーマンスを引き立てるための重要な要素です
これから筆者がおすすめする「ダンスコスチューム ハセベ」で燕尾服をフルオーダーするべき理由を解説します。
ダンスコスチューム ハセベとは
このブランドは、伝統的な職人技に最先端のデザインを融合させることで知られ、業界内外から高い評価を受けています。
その創業以来、社交ダンス衣装の製作において独自の地位を築いています。
単に美しいデザインだけでなく、ダンサーの動きに対する深い理解がもととなって作られているため、ダンサーの体型に完璧にフィットする衣装を作っています。
競技会での勝利を目指すダンサーたちにとって、ハセベの燕尾服はまさに「勝利の衣装」として認知されています。
実際に、競技会の会場でも使用している人は多い印象です。
筆者の実際の感想
筆者が使用している実際の感想について書いていきます。
デザインについて
有名な会社だけあってデザインはものすごく良いです。
最近のものは特に腕周りや肩周りが細く見えるように作られており、見た目は全く問題ありません。
また、私の場合は肩甲骨付近の厚みが少なく、シルエットが見劣りするということで、特別にパットを入れてもらいました。
人によってはそれぞれ独自のデザインを提案してくれるのが魅力的だと感じました。
個人個人にあわせてカスタムしてもらえるのだ
また、以下の点が他社と比べて異なっている点です。
- ・上下一体のデザイン
-
他社ではズボンにサスペンダーをつけて固定し着用するとこがほとんどです。
しかし、特殊なデザインが採用されており、上着とズボンをボタンで止める構造になっています。
これにより、着やすさを大幅に向上しています。
- ・袖なしのイカ胸
-
イカ胸の袖の部分があらかじめ上着に縫い付けられています。
これによりイカ胸が半袖かつ生地が薄い素材にすることができ、着心地が非常に良くなっています。
イカ胸自体がコンパクトになっているため、スペースの消費が少なくなりました。
素材について
素材はストレッチの効いた生地を採用しており、着心地が良いのが特徴です。
燕尾服は従来の素材では家庭用洗濯機で洗濯できないため、使用したらクリーニングに出す必要がありました。
クリーニング代は一回5000円程度と決して安くはありません。
しかし、使用されている素材は家庭用洗濯機で洗濯できる生地のため、使用後はすぐに洗うことができ、衛生的かつクリーニングにかかる手間や費用を削減できました。
クリーニングなどの維持費も積み重なると結構な値段になるのだ
価格について
価格は25万円前後でした。一見高いと思うかもしれませんが、この燕尾服は5年以上使用することを考えれば、その価値は計り知れません。
燕尾服は中古でも5万円程度はするものです。中途半端な燕尾服を購入するよりも、長期的に見ればフルオーダーの方が経済的にも、パフォーマンス的にも「得」であると言えるでしょう。
現在、制作してから3年は経っていますが使用感に全く問題はありません。
個人的にはお願いしてとても満足しているのだ
「ダンスコスチューム ハセベ」でフルオーダーすることは、競技ダンスを真剣に取り組むダンサーにとって、自分自身への投資となります。
見た目の美しさだけでなく、パフォーマンスの向上にも貢献する燕尾服を手に入れることで、競技会における自信と集中力を高めることができます。是非、購入を検討してみてください。
記事のまとめ
記事のポイントをまとめます。
- 社交ダンスの燕尾服は競技会で必需品である
- 燕尾服には「中古品」「既製品」「イージーオーダー」「フルオーダー」の4種類が存在する
- 中古の燕尾服は初心者や予算が限られている方に適している
- イージーオーダーは基本の型に少しのサイズ調整を加えることができる
- フルオーダーは完全にオーダーメイドで制作され、体に完璧に合う
- 新品の既製品燕尾服の相場は15万円前後である
- フルオーダーの燕尾服は25万円前後で、場合によりそれ以上かかる
- 燕尾服選びで最も重要なポイントは体にフィットしているかである
- 現代の燕尾服は軽く通気性が良く、ストレッチ素材が使用されることが多い
- デザインはスポーツウェアに近く、細身でスタイリッシュである
- 初心者はフルオーダーを選ぶことで長期的にコストを抑えることができる
- フルオーダーは燕尾服がホールドの補助道具としての役割も果たす
- フルオーダーの手順は相談、採寸、仮縫い、本縫いとステップを踏む
- フルオーダーの納期は数週間から数ヶ月かかる場合がある
社交ダンスの世界では、燕尾服がただの衣装以上の意味を持つことをご理解いただけたでしょうか。
燕尾服は、見た目の美しさだけでなく、パフォーマンスを大きく左右します。
中古品からフルオーダーまで、ご自身のニーズに合わせた選択が可能ですが、競技ダンスを本格的に追求するならば、体にぴったり合ったフルオーダーが最も適切であると言えるでしょう。
この記事があなたの燕尾服選びの参考になれば幸いです。