ゆる体操に効果なし?アスリートが抱える課題と上達するためには

「ゆる体操 効果なし」と検索しているあなたは、ゆる体操に取り組んでいるものの、思うような結果が得られずに不安や疑問を抱えているのではないでしょうか

ゆる体操は、リラックスや健康増進に効果があるとされていますが、実際にはすべての人がその効果を実感できるわけではありません。

本記事では、なぜゆる体操で効果が出ないと感じる人がいるのか、その理由を解説し、効果的に上達するための方法や注意点を詳しくご紹介します。

ゆる体操で本来の効果を得るためのヒントを見つけましょう。

記事のポイント
  • ゆる体操の効果が感じにくい理由
  • ゆる体操で上達するための具体的な方法
  • アスリートがゆる体操を取り入れる際の注意点
  • ゆる体操を続ける上で必要な努力と知識
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目次

ゆる体操とは

ゆる体操は、高岡英夫先生によって作られた体操の一つで、身体をゆるめることで心身のリラックスを促し、健康を増進することを目的としています。

この体操は、体を無理に動かすのではなく、自然な動きで関節や筋肉をやさしくほぐすことが重視されています

特徴としては以下のことがあげられます。

簡単で誰でもできる

年齢や体力に関係なく、誰でも簡単に行うことができます。特に高齢者や身体に負担をかけたくない人に向いています。

リラックス効果

体をゆすったり、ゆらしたりするで体の緊張をほぐし、心身のリラックスを促します。ストレス解消にも効果があります。

・全身を動かす

関節や筋肉をまんべんなく使うことで、全身の血行が促進され新陳代謝が活発になります

日常生活に取り入れやすい

特別な道具や広いスペースが必要なく、どこでも手軽に実践できます

ゆる体操に効果なしと感じる理由

ゆる体操は効果の高い体操として知られていますが、一部の人たちからは効果がないのではという意見があるのも事実です

では、なぜ効果がないと感じるのでしょうか。詳しく解説していきます。

健康志向の方

即効性の欠如

多くの健康志向の方は、運動や健康法に即効性や目に見える効果を期待することがあります。

しかし、ゆる体操は体をゆっくりとほぐし、長期間続けることで徐々に効果が現れるタイプの運動です。

効果が出るまでに少し時間がかかるのだ

そのため、短期間での変化を求める人には効果が感じにくいかもしれません。

結果の見えにくさ

ゆる体操の効果は、外見上の変化がすぐには見えにくいです

たしかに、一回体操を行って姿勢が良くなることもたくさんありますが、その効果は数日と持たないこともよくあります。

姿勢がハッキリと改善されるのは難しいのですわ

そのため、体型の変化や体力の向上など、外見や具体的な結果を求める人にとっては、効果が実感しづらいかもしれません。

習慣化の難しさ

ゆる体操は、続けることで効果が得られる運動ですが、効果を実感する前に飽きてしまったり、続けるモチベーションが低下したりすることがあります

特に結果がすぐに見えない場合、習慣として続けるのが難しいと感じる人もいるでしょう。

何でも続けるのは大変なのだ

アスリートの方

運動強度の不一致

アスリートは通常、高強度のトレーニングに慣れており、それによって体を鍛えています。

ゆる体操は非常に穏やかで、体への負荷が少ないため、これまでのトレーニングと比べて物足りなく感じることがあります

強度が物足りなく感じることがあるのだ

特に、アスリートがトレーニングから得たい「負荷感」や「達成感」が得られにくいため、効果を実感しにくいと感じることがあります。

効果の見えにくさ

ゆる体操は、長期的な効果が主であり、すぐに目に見える形で効果が現れるわけではありません。

アスリートは、トレーニングの成果が短期間で現れることを期待することが多いです。

そのため、ゆる体操のような徐々に効果を発揮することについては効果を感じにくいと感じることがあります。

効果が出るには時間がかかるのだ

アスリートがゆる体操で上達するのか

すべての人が上達するわけではない

書籍を読んでいると、ゆる体操を行えば誰でも上達するような印象を受けますが、実際には全員が上達するのは難しいです

どの分野でも同じですが、ある程度のレベルに達するためには才能が必要です

ゆる体操も例外ではなく、上達するためには一定の才能が求められる部分があります。

ゆる体操業界でも上達するのはごく一部の人である

実際、ゆる体操の指導員や運動科学総合研究所の先生方は、それぞれの専門分野で長年トレーニングを積み、優れた成果を上げている方が多いです。

そのため、運動や体操において一定の才能を持つ人が、トレーニングに取り組むことで上達していると考えられます。

頭が良くないといけない

羽生結弦の筆状の支持構造は、他の選手でも正しいトレーニングを取り組めば作り上げることが可能

クラゴン 羽生選手は、ものすごく天才的な選手なんですね。

高岡 たしかに天才的なんだけれども、その筆状の支持構造は、彼だけ専売特許ではなく、正しいトレーニングに取り組んでもらえば、他の選手にも作り上げることは可能だよ。
 少なくとも、私の指導を受ければ必ずできる。

藤田 そのための何か条件はあるのでしょうか。

高岡 条件は、まず身体が壊れていない選手であること。そして年齢がある程度まだ若いこと。さらに上達したい、身につけたいという意志と意思があること。

クラゴン その二つの力は確かに大事ですね。

高岡 それからある程度の頭脳を持っていること
 これも非常に重要で、わかりやすくいえば知能が普通以上じゃないと無理だろうな。

藤田 やっぱり、指導内容が理解できる知性がないと、話にならないわけですね。

高岡 うん。指導内容、そしてその意味が分からないとダメだろうし、記憶していくことだって欠かせないよね。さらに、本質力のトレーニングを積んでいったとき、それが具体力とどう結びついていったのかといったことを、フィードバックすることだって必要になる
 羽生結弦は、そういう意味ですごく頭がよく、知能が高い選手だよね。ものすごく詳細にデータをとっているし、フィードバックもすごく正確なんだよね。
 フィギュアスケートのような競技では、普通の選手だとデータなんて取れないからね。

https://www.ultimatebody.jp/1403kuragon_progress_07.html

ゆる体操でパフォーマンスを向上させるには、ある程度の知識や理解力が必要です。

これは高岡英夫先生が記事で明言していることで、関連する対談でも述べられています。

まず、体をゆるめるためには、自分の身体の現在の状態を把握することが重要です。

しかし、普段から自分の身体の状態を意識していない人は、体が固まっていることにすら気づかないことがあります。

まずは体が固まっていることを認識するのですわ

さらに、ゆる体操を進めていくと、「この部分を意識してください」「この部分をゆるめましょう」といった具体的な指示が出てくることが多いです。

そのためには、自分の体を分析する力や体の解剖学的な構造についての知識が求められます。

これらの理由から、ゆる体操で効果を上げるためには、一定の知識や理解力が必要となるのです。

認識力や分析力に関してとても需要になる

身につけるには時間がかかる

ゆる体操で上達を目指すには、非常に時間がかかることを覚悟する必要があります

多くの人は体が十分にゆるんでいないため、まずは体をゆるませることに真剣に取り組む必要があります。

パフォーマンスの改善を目指す場合、人によって異なりますが、少なくとも数ヶ月から半年は続けないと効果を実感するのは難しいです。

実際、私自身も数ヶ月続けて初めて「少し体が柔らかくなったかもしれない」と感じた記憶があります。

長期的な視点で捉えるのだ

さらに、ゆる体操を続けると、体の拘束的な意識が根深いことに気づきます。

続ければ続けるほど、より深いレベルでの体の変化に気づくため、トレーニングが終わることはありません。

やればやるほど深みが増していくのですわ

また、センターや他の高度な身体意識を身につけることは非常に難しいです。

私自身は10年以上ゆる体操に取り組んできましたが、それでも身体意識を発達させることは難しく、結果として地方の大会で上位に入る程度の実力に留まっています。

ゆる体操を取り組む上での注意点

ゆる体操が目的ではない

ゆる体操をやるとついついそちらの方に時間を割いてしまいがちになります。

健康志向の方でしたらそれで全く問題ありませんが、アスリートの方でパフォーマンスを上げたい場合は注意が必要です。

ゆる体操自体が目的になってしまうと、競技パフォーマンス向上という本来の目標が見失われる可能性があります

ゆる体操は、あくまでパフォーマンスをサポートする手段であり、メインのトレーニングを補完するものと考えるべきです。

専門種目との統合

ゆる体操で身につけた「本質力」を、実際の専門種目の中で統合することが重要です。

よくある問題として、ゆる体操で体がある程度ゆるんだとしても、専門種目を行う際に急に体を固めてしまい、本質力が発揮されなくなることがあります。

これは、本質力を十分に理解していなかったり、動きが形式的になってしまったりすることが原因です。

本質力と具体力の統合なのだ

しかし、総じて言えるのは、専門種目を行う際にもゆるんだ状態を維持する練習が必要だということです。

ゆる体操教室では、ゆる体操の技法を教えてくれますが、専門種目の動きの中で体をゆるめ続ける方法は、自分で研究し、実践していく必要があります。この点を忘れずに取り組むことが重要です。

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フリーな身体意識を身につける

ゆる体操を実践するうえで重要なのは、「フリーな身体意識」を身につけることです。

これはゆる体操の本ではあまり詳しく説明されていませんが、高岡英夫先生の他の著作に記載されていますので、まずはそれらを読んで理解を深めると良いでしょう。

身体意識は、「拘束的身体意識」と「フリーな身体意識」に分けられます。

拘束的身体意識は、体の土台を固めながら動く状態であり、この状態では真の上達は難しいとされています。

フリーな意識を研究するのが必要なのですわ

一方、フリーな身体意識とは、体に土台がなく、首や腰が固まっていない状態で、重心移動もスムーズに行える状態のことです。

専門種目に取り組む際は、つい土台を固めて動いてしまいがちですが、この「フリーな身体意識」を忘れずに運動に取り組むことが大切です。

何倍もの努力が必要

先ほどもお伝えしたように、ゆる体操の効果は即効性があるものではなく、継続的に取り組むことで徐々に実感できるものです

そのため、他の運動やトレーニングと同じように、ゆる体操を日常的に続ける努力が欠かせません。

また、自分の身体感覚を鋭くすることが求められますが、これは一朝一夕に得られるものではなく、日々の積み重ねと意識的な努力によって養われるものです。

地味に頑張るしかないのだ

常に自分の体の状態をチェックし、その微妙な変化を感じ取るためには、他の人以上に努力してゆる体操に取り組む必要があります。

さらに、それに加えて自分の専門種目の運動も行う必要があります。

つまり、少なくとも他の人の数倍の努力をする覚悟を持ってトレーニングに取り組む必要があるということです。

ゆる体操の取り入れ方

アスリートがゆる体操を取り入れる際に最も重要なのは、まず徹底的に「拘束的な身体意識」を取り除き、その存在を認識することです。

これは昔から言われていることですが、筆者自身もトレーニングを続ける中で、その重要性を強く実感しています。

拘束的な身体意識と戦うのだ

年齢を重ねるとともに、拘束的な身体意識が増えていき、それがトレーニングの妨げになります。

この意識をしっかりと取り除き、重要な身体意識を身につけることができなければ、上達は難しいでしょう。

そのため、これからゆる体操に取り組もうとする人は、まずこの拘束的な意識を取り除くことに注力してください

この行程を踏むだけでも、専門種目の動きが改善され、動きやすさを感じられるようになります。

フリーな意識を土台にトレーニングをするのですわ

そして、拘束的な身体意識をさらに取り除きながら、より高度なトレーニングに取り組めるようになります。

何から始めて良いかわからないという方には、「寝ゆる黄金の3点セット」をおすすめします。

この体操は非常に効果的で、続けるほどにその効果が大きくなります。運動前にも運動後にも適しているので、ぜひ取り組んでみてください。

記事のまとめ

記事をまとめます。

  • ゆる体操は長期間続けることで効果が現れる
  • 効果が見えにくいため、続けるモチベーションが低下しやすい
  • アスリートには運動強度が低く感じられる
  • ゆる体操で上達するには一定の才能が必要
  • 身体の状態を把握する力が求められる
  • ゆる体操で効果を上げるには知識や理解力が重要
  • 継続的な取り組みが必要で、上達には時間がかかる
  • 専門種目とゆる体操の統合が重要
  • 拘束的な身体意識を取り除くことが大切
  • 専門種目においてフリーな身体意識を維持する必要がある
  • 取り組むには他の人以上の努力が必要

ゆる体操は、即効性を求める人や高強度のトレーニングに慣れている人にとっては、効果が感じにくいかもしれません。

しかし、継続的に取り組むことで、徐々に効果を実感できるようになります。

大切なのは、ゆる体操を単独で完結させるのではなく、専門種目や他のトレーニングと組み合わせ、自分の身体意識を深めながら進めていくことです。

努力と知識を持って取り組むことで、ゆる体操は確かな成果をもたらすでしょう。焦らず、着実に続けることが成功への鍵です。

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